「知的障害って何ですか?」

「知的障害って、何ですか?」というあまりにもストレートな質問をぶつけられ、ハグゥゥゥとなってしまいました。

勤め先のひとつである私学の先生に、LDや高機能自閉症について「基本的に知的な障害はなくて・・・」
と、よくある説明をしていたときに、すかさず「知的な障害ってなんですか?」と聞かれました。
それも若い先生ではなくて、私と同年代の中堅の先生です。

「えーっと、知能検査で、おおむねIQ75以下だと知的障害だとされて・・・」
と、これまた通り一遍の説明をベラベラ口ではしつつ、
「あー、こういう説明じゃあ、だめなんだ、ぜんぜんちがうんだよー!」
と頭で思っていました。

私学の先生というのは、通常、知的障害を持つ生徒を受け持つことはありません。
またその先生自身、小中高と私立の女子校出身で、当然、養護学級のようなものはありませんし、知的障害を持つ子が学校にいたことはないそうです。(これからこういう先生増えてきそうです。少なくとも
首都圏では。)
教職課程でも10数年前だと、特免とろうと思わないかぎり、障害児教育はせいぜい2単位ぐらいだったかもしれません。
わたしは自分が教職をとっていないのでよくわからないのですが、同じ学年で当時教職課程をとり、高校社会の教員免許を取得した夫に聞くと、「障害児に関する授業はなかった」と言っています。
そういう環境で大人になれば、よほど自分が関心をもってボランティアに行くなどしなければ、知的障害をもつ子と接する機会は全くなかったでしょう。

知らないのはその先生が悪いわけではないです。
私が専門家として、知的障害、という言葉を聞いたこともない、そういう子どもに接したこともない人にもわかるように説明できなくてはならなかったんです。

「ある用語を、その言葉をまったくきいたこともない人にわかるように説明できるのが専門家だ」

というようなことを、恩師からよく言われましたが、失格・・・・・ですね・・・

私にとって、「知的障害」とか、「発達障害」というのは、あまりにもあたりまえになっていて、いまさら「こういうもの」とあらためて説明しようとすると、とても難しいことだと思いました。
というより、自分自身、わかってるつもりで「知的障害」について、本当に分かっているのだろうか?とあやしくなってきました。

もう、一から勉強しなおしだな・・・
ボディに入れられたパンチが、今、足にきています。


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特別支援学校の高等部を卒業した知的障害の青年が起こしたかもしれない事件の報道を見ていると
世間の知的障害者に対する理解というのは、思っている以上に貧弱この上ないんだな、と・・・・
報道機関の人も、知的障害者について、ちゃんと勉強してから物を言ったり書いたりしてほしい。
いやいや、他人や世間のことはいいんです、自分です自分。

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プロフィール

Author:五百旗頭真子
元文化人のスクールカウンセラー。
カウンセリングのこと、
特別支援教育のこと、
自分の子育て(3人)のことなど。

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